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発達障害児の進路

2018-03-19 更新

発達障害児の進路

はじめに
発達障害を抱える子供たちにとって、どのような環境で学ぶのかということはとても重要なことです。なぜなら、その子供に合った環境で学べるかどうかによって、子供の持つ可能性は大きく変わってくるからです。ここでは発達障害児の進路について、その種類や選び方のポイントを詳しく説明していきます。

発達障害児の進路

進路の種類

発達障害児の進学先として一般的なものは次の4つです。

①特別支援学校
「特別支援学校」というのは、盲学校、聾学校、養護学校を2007年4月の学校教育法改正によって一本化したものです。視覚、聴覚、知的障害を抱える子供が勉強や生活面での問題を解決し、将来的に自立することを目的とした教育が行われます。 生徒は障害を抱える子供のみになっており、先生と生徒の割合が2:3〜2:7となっています。普通学級の1:40の割合に比べると先生1人あたりに対する生徒の人数が少なく、生徒1人1人へのケアがしっかりと行えるように配慮されています。
特別支援学校には幼稚部、小学部、中学部、高等部、高等部の専攻科があって、普通学校と同じように国語、数学(算数)、理科、社会、英語、技術・家庭、情報、体育、音楽、美術などの科目を学びます。授業は障害を克服し、持っている能力を伸ばすための工夫がされており、カリキュラムも生徒の成長や障害の度合いに合わせてそれぞれ細かく作られます。
②特別支援学級
「特別支援学級」というのは、普通学級で学習することが困難な子供に対して、よりきめ細やかな教育を行うための学級で、小・中学校内に併設されています。 養護学級、あすなろ学級、なかよし学級など学校によってさまざまな名称で呼ばれていて、一部の教科については、普通学級で授業を受けて他の子供たちとの交流が持てるように工夫されています。特別支援学級に入れるのは、知的障害者、肢体不自由者、身体虚弱者、弱視者、難聴者などの条件があり、1クラスの定員は8名と定められています。
③通級
「通級」というのは、情緒障害、言語障害、弱視、難聴などの障害があるものの、その症状が軽度の場合に、普通学級に在籍しながら週の内何時間かを特別なクラスで教育を受けることができる制度のことです。1週間あたり何時間を通級で過ごすかは、子供の状態によって変わってきます。
④普通学級
健常児が通う通常の学級です。

進路についての問題点

発達障害児にとって、学びの場をどこに置くかというのは大変重要な問題です。子供の進路を考える際に出てくる問題は以下の3つです。

①子供の可能性を狭めてしまわないかという不安
どの選択肢を選ぶにしろ、その選択が子供にとって可能性を伸ばすものであってほしいというのは全ての親の願いでしょう。無理をして普通学級に通わせることで、勉強についていけず劣等感ばかりが強くなってしまったり、反対に支援学級に通わせたもののカリキュラムに物足りなさを感じてしまうケースもあります。
②友達など人間関係に対する不安
クラスメイトとうまく人間関係を築けるか不安に思う親御さんは少なくありません。支援学級に通う子供たちはさまざまな障害を抱えていて、コミュニケーションの取り方も人によって大きく異なります。そのクラスで子供が馴染めるかどうか、自分の居場所を見つけることができるか、ということも気になるところです。また、普通学級に進学した場合は発達障害を理由にいじめに合うのではないかという不安は尽きません。
③就職など将来に対する不安
どのクラスに在籍するにせよ、その後どのような進路に進めるのかは重要なポイントです。子供の持つ可能性を伸ばし、次の進路や就職につながる教育を受けさせたいと多くの親は願っているはずです。

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進路の決め方

発達障害児の進路を決める上で大切なことは、その子の障害を隠さないということです。 重い発達障害を抱えていることを知りながら、無理に普通学級に入れるケースも見られます。これは子供にとって不幸なことになりかねません。

普通学級は1クラス40人の生徒を先生一人で見ることになります。生徒一人一人の能力に合わせてそれぞれ教育を変えることはできません。そのため、勉強に付いていくことができず、成長が阻まれ、子供にとってストレスのたまる毎日になってしまいます。

また、他の子供達ともコミュニケーションが取れずいじめにあってしまう危険も考えられます。

子供の発達状況を見極め、適した学校、学級を選ぶこと、健やかに成長できる環境を見つけてあげることが大切です。

進路について迷ったら、就学相談を受けてみることをおすすめします。どこに進学するのがよいか、長く教育の現場にいる人からもらえるアドバイスはきっと参考になるはずです。

また、親御さんの教育方針や考え方が学校と一致しているかも重要です。事前に学校見学にいき情報を集めてから判断するとよいでしょう。 自分の子供が個性豊かに、持っている力を伸ばすことができる環境を選んであげましょう。

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